グラディエーター(2000年)
歴史映画ならではの映像と音楽は圧倒的な非日常を提供してくれる。そして俳優陣の好演と巧みな脚本に爽やかな感動を覚える作品。
物 語:★★★★★
映像美:★★★★☆
音 楽:★★★★☆
字幕/吹替:字幕がオススメ です。
時 間:155分
ジャンル:歴史フィクション
どんな映画か(ネタバレなし)
「あなたの愛のためなら全世界を血祭りに上げたのに」
「グラディエーター」より
Synopsis(あらすじ)
西暦180年。世界の全人口の1/4を支配下に置くローマ帝国。時の皇帝のマルクス・アウレリウスは、将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)に皇帝の座を譲ろうと考えていた。彼は歴戦の勇士であり、兵士からの信頼も厚く、軍が忠誠を誓う存在であった。しかし、皇帝の息子であるコモドゥス(ホアキン・フェニックス)はそれを阻むため、父を殺害し皇帝の座を奪い取る。さらにはマキシマスとその家族の処刑を命ずる。マキシマスは家族を守るため命辛々逃亡を果たすも、故郷に戻ったとき妻子はすでに殺害されていた。絶望と極度の疲労に襲われたマキシマス。意識を失い、目を覚ませば奴隷商人に捕らわれていた。生きる気力を失ったマキシマスだったが、ある思いを胸に奴隷として剣闘士(グラディエーター)の道で頭角を現していく。
Highlights(見どころ)
本作は歴史映画だけあって、視覚的に非日常感に浸りやすい映画です。たとえば、ローマ帝国の栄華を物語る建築や美術、衣装などは見どころの一つです。また、音楽を手掛けるのは映画音楽の巨匠ハンス・ジマー。彼の映画音楽は本作でもやはり秀逸で、映像と音楽が相まって非常に高い非日常感を醸し出す作品です。
見どころは映像と音楽だけではありません。何もかも失ったマキシマスを演じるラッセル・クロウ。彼の哀愁や苦悩、諦めに満ちた重く暗い表情には、心動かされるものがあります。
また、宿敵である新皇帝コモドゥス。ホアキン・フェニックス演じる彼なくしてこの映画の魅力は語れないのではと思うくらい、病的なヒールを演じています。ホアキン・フェニックスは、病的な役どころさせると異常にはまる役者さんだと思います。ちなみに冒頭の台詞↑は、父親を殺すとき彼が呟いた言葉です。心の歪みが表面化する父親殺害シーンは台詞を含めて迫真のシーンになっていです。
悲劇的な始まりから、最後にはさわやかな感動を覚える作品ですので、ぜひご覧になってみて下さい。
Uroko
作品情報
制作年:2000年
制作国:アメリカ
監 督:リドリー・スコット
出 演:ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン他
ジャンル:歴史フィクション
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