【Movie】フライト・ゲーム（2014年）

フライト・ゲーム（2014年）

　ミスリードと伏線――巧みに “ 設計 ” されたストーリーと目まぐるしい展開に目が離せなくなる。

没入感　８.０／１０

物　語：★★★★★

映像美：★★☆☆☆

音　楽：★★☆☆☆

字幕／吹替：字幕がオススメです。

時　間：１０６分

ジャンル：アクションスリラー

＞＞評価の観点＜＜

どんな映画か（ネタバレなし）

「乗客は全員問題ない　お前以外はな」
「フライト・ゲーム」より

Synopsis（あらすじ）

　ビル・マークス（リーアム・ニーソン）は、元々ニューヨーク市警の警察官であり、勲章を受けるなど優秀な警察官だった。しかし過去のある経験が元で心がすさみ酒に溺れ、自分の人生を取り戻せないでいた。NY市警を解雇されてからは、警備のため一般客に混じって飛行機に登場する航空保安官の仕事に就いていた。

　ある日、ロンドン行き旅客機の警備のため、いつものように一般客を装い搭乗していたビルに一通のメールが届く──「２０分後に一人殺す」。差出人は不明。止めたければ１億５千万ドルを送金しろという。戸惑いながらも犯人を捜そうとするも一人目の犠牲者がでてしまう。また２０分後に一人死ぬという。止めるには金を送金するしかないのだが、送金口座がビル名義の口座であることが発覚してしまう。

Highlights（見どころ）

　本作は、アメリカからイギリス行きの旅客機の中を舞台にしています。年齢、性別、人種、職業など多種多様な背景を持った乗客たちが機内という一つの空間に搭乗し、そして飛行機の離陸により、その場から誰も抜けることを許さない状況で物語は展開していきます。まずこの舞台設定から、これから起こる展開の複雑さが予想され、期待と興奮を覚える作品です。

　主人公のビルは犯人を突き止めようと一人奮闘するのですが、状況がわからない機内スタッフや乗客とっては、不審な行動をとっているビルが犯人なのではないかという疑いを持ち始めていきます。機内にいるはずの見えない真犯人、自分を疑う乗客たち、そして迫るタイムリミットという緊張感と圧迫感を感じさせる展開です。

　また物語には、ミスリード、伏線がちりばめられており、巧みに設計されたストーリーになっており、見ている側を気持ちよく欺いてくれる作品です。１０６分と短めの作品なので気軽に楽しめると思います。

　アクションスリラー映画ということもあり、素敵な映像・音楽を楽しむといった作品ではないですが、巧みに設計されたストーリーは素晴らしく、展開にすぐ引き込まれていく作品ですので、ぜひご覧になってみて下さい。

　主演のリーアム・ニーソンはとても格好いい俳優さんです。強さ・逞しさだけでなく、哀愁と優しい表情が印象的です。

Uroko