【Movie】TENET テネット(2020年)

TENET テネット(2020年)

 陽電子などの反粒子は時間を “ 逆行 ” することが知れられている。ならこの先に何があるのか、向こう千年を想像してみると、TENETで描かれる世界があるかもしれないと、小さく興奮させてくれる。そんな素粒子物理学から着想を得た本作。決して荒唐無稽な話ではない。見応えのある本物のSF作品。

没入感 10/10

物 語:★★★★★

映像美:★★★★☆

音 楽:★★★★★

字幕/吹替:字幕がオススメ です。

時 間:151分

ジャンル:サイエンス・フィクション

どんな映画か(ネタバレなし)

「来るべき戦争の残骸」

「TENET テネット」より

Synopsis(あらすじ)

 CIAの一人の男がテロ組織に捕まり、彼はピルを飲み込み自殺を図るも、見知らぬ男に救出されていた。そして世界を救うという使命と “ TENET ” という言葉だけを与えられる。常識を覆すような現実を目の当たりにしながら、人類が直面している危機を明らかになっていく。

Highlights(見どころ)

 本作は時間の “ 逆行 ” をテーマにした作品であり、 “ 逆行 ” と “ 順行 ” が織り交ぜて描かれているため、「難解」な作品と言われます。一度見て物語を消化できる人は、なかなかいないのではないかと思います。それだけに見応えのある作り込まれた作品です。

 同じノーラン作品である映画『インターステラー』は、最新の宇宙研究の成果を取り入れつつ、科学的な考証もしっかりなされた作品でした。決して荒唐無稽ではない、リアリティを感じさせてくれます。本作『TENET』も素粒子物理学に着想を得たものになっており、描かれている映画の世界について、じっくり考えてみたくなるリアリティがあり、映画を観終わったても考えを巡らせながら、その世界観に浸り続けることができる作品です。

 また、映像は非常に贅沢で壮大、そして美しいものになっており、加えて、音楽は観る者の耳をとらえ、映画の世界に力強く没入させます。映像美、音楽、脚本、すべてが高い次元で調和しており、深い没入感を与えてくれる作品です。

 主演のジョン・デヴィッド・ワシントンは、本作ではじめて観た俳優さんでした。本作で彼は、いい意味で周囲と “ 混ざりきらない好感の持てる異物感 ” があり、彼が本作をより魅力的な作品にしているように感じます。

 大好きな作品の一つですので、ぜひご覧になってみて下さい。

 難解だけど作り込まれた作品なので、考えれば考えるほど面白く、自分のあたまの整理用に解説版も作ってみました。解説版では、科学的な背景とストーリーの整理をしていますので、ぜひ確認してみてください。


Uroko

TENET – NEW TRAILER/Warner Bros. Pictures(YouTube)

作品情報

制作年:2020年

制作国:アメリカ

監 督:クリストファー・ノーラン

出 演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティソン、エリザベス・デビッキ、ケネス・ブラナー 他

ジャンル:サイエンス・フィクション

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