ストーリー以外にどんな条件があるのか
作品に没頭するうえで、映画のストーリーが重要なのは当然ですが、「非日常に浸る」という意味では、以下のようなこともポイントだと思います。
ポイント① 洋画か?邦画か?
「非日常に浸る」という意味では、圧倒的に洋画をオススメします。邦画がイマイチというわけではありません、あくまで「非日常」という観点で洋画をオススメしています。
邦画の場合、日本を舞台にした、日本人が演じる、日本語の作品であることがほとんどだと思います。時代設定や映画のジャンル、脚本によっては、非日常感はもちろん感じられるのですが、自然や街並みなどの風景、人種や服装、家具やインテリアなどが視覚的には日常生活で既視感のある(なじみのある)映像になってしまいがちです。また、聴覚的にもよく聞く日本語なのだから、洋画より非日常感は薄くなってしまいます。
ポイント② 映像美がある
美しく壮大な自然、統一感のある街並み、洗練されたインテリア、色鮮やかな衣装や小物、美しく非日常的な映像が映画全体の雰囲気を作り、引き込まれるように物語に没頭する。
非日常に浸れる映画は、脚本の巧みさだけでなく、映像の効果も大きいと思います。極端な事を言えば、物語の展開に関係なく、その映像の美しさだけで、日常にない豊かな時間を過ごすかのような感覚を与えてくれることさえあります。
なかなか言葉にすることが難しい感覚ですが、たとえば「華麗なるギャツビー」(2013)では、1920年代のアメリカの富裕層の生活を美しく煌びやかに描いており、物語の展開とは別に、その美しい描写によってリッチでゆったりとした時間を過ごす感覚を覚える作品でした。
映像美によって「日常にない豊かな時間を過ごす感覚」に浸ることができると思うのです。
ポイント③ 印象的な挿入音楽
映像と同様に、作品中に流れる映画音楽も見る側を物語に引き込む重要な要素になっています。映像と音楽が相まって、最高に浸れる時間を与えてくれます。
ちなみにわたしの場合、好きな映画は繰り返し見て、その後は映画のサウンドトラックを聞いて映画のシーンを思い出しながら、映画の世界観に浸るなんてこともあります。
ポイント④ 字幕か?吹替か?
最後は、字幕/吹替についてです。「洋画か?邦画か?」のところでも書きましたが、単純に日本語より英語の方が非日常的なので「字幕」をオススメします。また、サスペンスなど、緊迫感を楽しむ映画の場合、吹替より生の英語(字幕)の方が、ダイレクトかつリアルにその緊迫感が伝わってくるように思います。(俳優さんの芝居に加え、声優さんの芝居が加わるためかもしれません。芝居の要素は少ない方が入り込みやすいですよね。)
ただ、わたしの場合、同じ映画を字幕と吹替の両方で見て比較するのですが、吹替によっては、作品の世界観、俳優や役のイメージ壊さず、むしろ吹替の方がしっくりくる場合もあるので、吹替がオススメの場合は、個別の紹介記事でフォローしていきたいと思います。
ちなみにわたしは、英語の語感が好きなので(カッコいいから)、まずは字幕で見ています。日本語をしゃべるブラピより英語のブラピの方が断然カッコいいもの。
ジャンルは?
自分にとって非日常とは、現実社会からの干渉を受けない世界観に浸れる感覚のことだと思っています。日常生活において、まったく接点のない舞台を題材にした映画が、非日常に浸るのに適した映画といえるでしょう。映画を見ていて、会社や仕事のことを思い出すような作品は、あまり気分転換にならず避けたいところですね。(例えば、銀行員にとっての「ショーシャンクの空に」とか…..?)
とはいえ、どんなジャンルの映画が非日常に浸らせてくれて、気分転換に向いているのかは、人それぞれ仕事も立場も異なり、その時の興味もあるので、一概には言えません。なので、できるだけいろいろな作品を紹介していきたいと思っています。
ちなみに、私の場合だと、SFやサスペンスといったジャンルが、最も非日常に浸らせてくれる映画ジャンルでした。これらのジャンルは大概の人にとって非日常だと思うのでいろいろ紹介できればと思います。
Uroko
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