【Movie】フューリー(2014年)

フューリー(2014年)

 第二次大戦中に米軍が製造していたM4戦車。乗員は、戦車長、砲手、装填手、操縦手、副操縦手の5人。極限の酷たらしさを越えてきた乗員にとって、戦車は “ 家 ” であり、乗員は “ 家族 ” だった。ただ無機質な金属音に命を散らす「家族」の有様に心動かされる。

没入感 9.0/10

物 語:★★★★★

映像美:★★★★☆

音 楽:★★☆☆☆

字幕/吹替:字幕がオススメ です。

時 間:134分

ジャンル:戦争

どんな映画か(ネタバレなし)

俺は乗員の命を守り抜くと約束した」

映画「フューリー」より

Synopsis(あらすじ)

 第二次大戦中、米軍のM4戦車は武装、装甲ともに独軍戦車より劣っており、敵戦車に撃破され苦戦を強いられていた。

 1945年4月、連合軍はベルリン侵攻を図る。一方、ベルリン陥落を目指す連合軍の後方で、独軍の移動を偵察機が察知する。後方には直接戦闘を担わない支援部隊が2000人。このままでは支援部隊は全滅し、ベルリン侵攻に支障が出かねない状況であった。

 独軍の動きを抑えるため戦車小隊に、十字路の死守が命じられる。

Highlights(見どころ)

 本作は第二次大戦中のある戦車乗員たちの物語です。米軍のM4戦車は5人の乗員で運用されていました。戦車長は周囲の状況を把握し、走行と砲撃方向の指示を出し、装填手は戦車長に指示された弾種を装填、砲手が照準を合わせ発射する。操縦士と副操縦士は戦車長の指示に従い戦車を動かし、機銃による歩兵への攻撃も担っていました。戦車長を中心に狭い戦車の中で5人の動きがかみ合うことで、戦車は力を発揮します。

 戦車というひとつ屋根の下、乗員たちは酷たらしい死線を一丸で乗り越えていき、いつしかお互いが家族のような存在になっていました。

 過剰な煽りのない抑制的な音楽、無機質で色味を押さえた映像によって、戦場で翻弄される乗員の心情の気色が、生々しくも、ありありと伝わってきます。手に取るように乗員たちの心情が感じられるが故に、気が付けば感情ともに映画の世界に入り込んでしまいます。またクライマックスでは、M4戦車を “ 家 ” と感じ、仲間を “ 家族 ” と思う彼らの選択と行動には、心動かされるものがありました

 戦闘シーンには無機質な迫力が感じられ、戦闘シーンの完成度の高さも映画の世界に入り込みやすい要素になっています。また登場する戦車のリアリティは秀逸です。

 ブラッドピット主演作の中でも好きな作品の一つです。ぜひご覧になってみて下さい。


Uroko

『フューリー』予告編(YouTube/KADOKAWA映画)

作品情報

制作年:2014年

制作国:アメリカ

監 督:デヴィッド・エアー

出 演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル他

ジャンル:戦争

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