ゼロ・グラビティ(2013年)
SF映画かと思って見たら全く違った。ハリケーン、火山、隕石、寒冷化などのディザスター映画を見たときと同じ感覚を持った。ディザスター映画の魅力はなにより、災厄から逃げる臨場感と切迫感。そして、災厄をくぐり抜けて得られる安堵感を疑似体験できること。特段物語性があるわけではないのに、ただ引き込まれていく。
物 語:★★★★☆
映像美:★★★★☆
音 楽:★★☆☆☆
字幕/吹替:字幕がオススメ です。
時 間:91分
どんな映画か(ネタバレなし)
「あなたをつかんでいたのに・・・」
「ゼロ・グラビティ」より
Synopsis(あらすじ)
地球の上空600km、音度は摂氏125℃から-100℃の間で変動する。宇宙は、気圧も酸素も音を伝えるものも何もない、生命が存続できない完璧な世界。研究者のストーン博士とベテラン宇宙飛行士のコワルスキーは、スペースシャトル エクスプローラーに乗船し、衛星に新システムの搭載するため、船外活動をおこなっていた。ところが突然スペース・デブリが飛来し、シャトルは破壊。二人は宇宙空間に放り出されてしまう。懸命に地球へ帰還しようとあがく二人に、宇宙の過酷な環境が襲いかかっていく。
Highlights(見どころ)
本作は、上下の境目をシームレスに表現し、上下の区別のない宇宙空間を見事に映像化している作品です。「ゼロ・グラビティ」(無重力)という感覚の表現にこだわって作られている作品であり、また、多くの宇宙を舞台にしたSF映画などを見てきましたが、本作ほど、宇宙空間の不自由さ、過酷さが伝わってくる作品はありません。
“ 地上600kmから地球への帰還を目指す ” という物語は、宇宙という舞台の割にはスケールの大きくない話にはなります。ただ、気づけば映画に引き込まれ、必死に帰還しようと見てる側も力が入ってしまうでしょう。まさにディザスター映画の楽しみ方ができる作品になっています。
91分と短く、静と動のコントラストも利いた見やすい作品ですので、ぜひご覧になってみて下さい。
Uroko
作品情報
制作年:2013年
制作国:アメリカ
監 督:アルフォンソ・キュアロン
出 演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
ジャンル:サバイバル
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